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上の句:
下の句: |
世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る
山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる |
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上の句読み:
下の句読み: |
よのなかよ みちこそなけれ おもいいる
やまのおくにも しかぞなくなる |
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作者/歌人名: |
皇太后宮大夫俊成(こうたいごうぐのだいぶしゅんぜい) |
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別名: |
藤原俊成(ふじわらのしゅんぜい) |
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決まり字: |
上の句: よのなかよ
下の句: やま |
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■ 和歌の意味 |
つらくいやなこの世の中からのがれる道はないのだなあ。思いつめてはいった山の奥にも、妻をしたうしかがさびしく鳴いているよ。 |
■ 出展・時代背景・文法事項など |
出展は『千載集』雑中・1151。鹿は古来悲しげな声で鳴くものとされてきた。たとえ世を捨て山へこもろうとも、結局どこにも逃れる道はないのだという深い絶望感が、鹿の声の悲しげな響きとともに哀感豊かに伝わってくる。
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