|
|
|
|
上の句:
下の句: |
きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに
衣かたしき ひとりかも寝む |
|
上の句読み:
下の句読み: |
きりぎりす なくやしもよの さむしろに
ころもかたしき ひとりかもねん |
|
作者/歌人名: |
後京極摂政前太政大臣(ごきょうごくせっしょうさきのだじょうだいじん) |
|
別名: |
藤原良経(ふじわらのよしつね) |
|
決まり字: |
上の句: きり
下の句: ころもか |
|
■ 和歌の意味 |
こおろぎが悲しそうに鳴いている、この霜のおりた夜の寒々としたむしろの上に、着物の片側を下にしいて、独りさびしくねるのかなあ。 |
■ 出展・時代背景・文法事項など |
出展は『新古今集』秋下・518。「鳴くや」の「や」は語調を整え感動をあらわす間投助詞。「さむしろ」の「さ」は接頭語で、藁や菅などで編んだ敷物「筵」に「寒し」を掛ける。結句の「かも」は、詠嘆をともなった軽い疑問を示しつつ、末尾の「む」で係り結びを成立させている。
|
|
|