小倉百人一首(かるた)の文法、歌人、解説、歴史
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和歌No. 89 小倉百人一首

上の句:
 下の句:
玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば
 忍ぶることの 弱りもぞする
上の句読み:
 下の句読み:
たまのおよ たえなばたえね ながらえば
 しのぶることの よわりもぞする
作者/歌人名: 式子内親王(しょくしないしんのう)
別名: ()
決まり字: 上の句: たま
下の句: しの

和歌の意味
わたしの命よ、たえるならたえてしまっておくれ。このまま生きながらえれば、恋の思いをこらえしのぶ心が弱って、うわさがたってしまうといけないから。

出展・時代背景・文法事項など
出展は『新古今集』恋1・1034。「絶え」「ながれへ」「弱り」は「緒」の縁語。「もぞ」は係助詞「も」「ぞ」の複合形で、事態の悪化を懸念する気持ちをあらわす。忍ぶ恋の想いはかぎりなく純化されその想いのためなら命さえ絶えていまえという激情となって想いがあふれでた歌である。


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