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上の句:
下の句: |
ながらへば またこの頃や しのばれむ
憂しと見し世ぞ 今は恋しき |
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上の句読み:
下の句読み: |
ながらえば またこのごろや しのばれん
うしとみしよぞ いまはこいしき |
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作者/歌人名: |
藤原清輔朝臣(ふじわらのきよすけあそん) |
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別名: |
() |
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決まり字: |
上の句: ながら
下の句: うし |
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■ 和歌の意味 |
生きながらえていたならば、また、いまのころがなつかしくしのばれるのだろう。なぜなら、つらくいやだと思っていたむかしがいまでは恋しく思われるのだから。 |
■ 出展・時代背景・文法事項など |
出展は『新古今集』雑下・1843。過去から現在にいたるその人生を悲しみの連続としてとらえる作者にとって、いきながらえた先にあるものも今と変わらぬ辛い現実である。そんな中でも時は過去の辛さを和らげ心を癒してくれた。過去の辛さを救ってくれたのが時の経過であったように、現在の耐え難い辛さを救ってくれるのも時の経過以外にないとしている。
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