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上の句:
下の句: |
思ひわび さても命は あるものを
憂きにたへぬは 涙なりけり |
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上の句読み:
下の句読み: |
おもいわび さてもいのちは あるものを
うきにたえぬは なみだなりけり |
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作者/歌人名: |
道因法師(どういんほうし) |
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別名: |
藤原敦頼(ふじわらのあつより) |
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決まり字: |
上の句: おも
下の句: うき |
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■ 和歌の意味 |
つれない人をひどく思いなげいて悲しんでいても、よく死にもせず命はあるものなのに、つらさにたえられないのは、流れ落ちる涙なのだなあ。 |
■ 出展・時代背景・文法事項など |
出展は『千載集』恋3・818。「思ひわび」は思い悩んで気力を失った状態になること。つらさで絶えてしまうとばかり思っていた命は絶えてながらえているのに、絶えようとする涙はつらさに絶えられないという不条理。それをいぶかる形で歌は詠まれている。
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