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上の句:
下の句: |
わたの原 漕ぎ出でて見れば 久方の
雲居にまがふ 沖つ白波 |
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上の句読み:
下の句読み: |
わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの
くもいにまがう おきつしらなみ |
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作者/歌人名: |
法性寺入道前関白太政大臣(ほっしょうじにゅうどうさきのかんぱくだじょうだいじん) |
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別名: |
藤原忠通(ふじわらのただみち) |
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決まり字: |
上の句: わたのはら こ
下の句: くもゐ |
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■ 和歌の意味 |
大海に舟をこぎだしてながめると、雲と見まちがえるばかりの沖の白波だなあ。 |
■ 出展・時代背景・文法事項など |
出展は『詠花集』雑下・382。「わたの原」は大海原。「ひさかたの」は雲のかかる枕詞。「雲居」は雲のこと。「まがう」は見まがうの意。「沖つ白波」は沖の白波。初・二句目で広大な視界を描き、三句目以下で遠望している風景の奥行きを表現しつつ、雲と海とがひとつになるあたりに焦点を絞っている。
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