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上の句:
下の句: |
契りおきし させもが露を 命にて
あはれ今年の 秋もいぬめり |
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上の句読み:
下の句読み: |
ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて
あわれことしの あきもいぬめり |
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作者/歌人名: |
藤原基俊(ふじわらのもととし) |
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別名: |
() |
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決まり字: |
上の句: ちぎりお
下の句: あはれ |
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■ 和歌の意味 |
(わたしの子の光覚(こうかく)のことで)お約束してくださった、さしもぐさの歌の中の「頼みにしなさい」というめぐみの露のようなおことばを、命のようにたいせつにしてきたが、今年もお約束(維摩会の講師に選ばれること)がはたされぬままに、秋もむなしくすぎていくようだ。 |
■ 出展・時代背景・文法事項など |
出展は『千載集』雑上・1026。講師になることを望みながら何度もその選に濡れたので、基俊が法会の主催者の76藤原忠道にお願いしたところ、「なほ頼めしめぢが原のさせも草我が世の中にあらむ限りは」という古歌を示して快諾したが、結局その約束が果たされなかったので詠んだ歌。
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