小倉百人一首(かるた)の文法、歌人、解説、歴史
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和歌No. 58 小倉百人一首

上の句:
 下の句:
有馬山 猪名の笹原 風吹けば
 いでそよ人を 忘れやはする
上の句読み:
 下の句読み:
ありまやま いなのささはら かぜふけば
 いでそよひとを わすれやわする
作者/歌人名: 大弐三位(だいにのさんみ)
別名: ()
決まり字: 上の句: ありま
下の句: いで

和歌の意味
有馬山のそばの猪名の笹原に風がふくと、そよと音を立てる。そうよ、わたしはどうしてあなたのことを忘れられようか。

出展・時代背景・文法事項など
出展は『後拾遺集』恋2・709。疎遠になった男があなたの心変わりが不安だといったので詠んだ歌である。上三句は「いでそよ」の「そよ」を導き出すための序詞。「いで」は感動や決意、反発を示す時に発する語。また「そよ」はそれですよの意で、男の言葉を受けるとともに笹のそよそよという葉音を言い掛ける。


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